身長を伸ばすにはカルシウムとアルギニン、どちらを積極的に摂るべき?骨と身長の関係から見る栄養素の役割

「プロのスポーツ選手を目指している!」「モデルになりたい!」「最低限、親よりも大きくなりたい!」など、さまざまな想いで身長をどうしても伸ばしたい子供たちはたくさんいます。そのような成長期の子供を持つ親御さんは、身長の伸びと健康面とを考えて、積極的に子供に摂取させるべき栄養素をチェックされていることでしょう。

ご飯を食べる子供

そこでメディア上でよく見られる栄養素の代表的なものに、「アルギニン」と「カルシウム」があります。これらは身長を伸ばすためのサプリメントの成分としても多く採用されているため、効果的に成長するためには必要な成分であるという認識はされているかと思います。

しかし以前は「子供にはカルシウムを積極的に摂取させましょう!」というカルシウム推奨のイメージのみが強く、「アルギニン」という成分名にはなじみがなかったのではないでしょうか。そこで、ここでは、成長期の子供が身長を効果的に伸ばすためには、カルシウムとアルギニン、どちらの栄養素をより積極的に摂取するべきかについて、ご説明します。

そもそもアルギニンって?

まずはアルギニンについてご説明します。アルギニンとはアミノ酸の一種。1886年にマメ科植物のルピナスの芽から発見された成分です。

アミノ酸はタンパク質の材料であり、(全てのアミノ酸ではないが)体内でタンパク質に合成された後に筋肉や内臓その他の部位に運ばれます。アミノ酸はすでにタンパク質が分解された後の成分のため、タンパク質に比べて体内への吸収スピードが早いとされています。

このようにヒトの身体づくりに欠かせないアミノ酸は、なんとたったの20種類(アミノ酸自体は自然界に約500種類)。さらにそのうちの9種類は、体内で作ることができないため食材などから摂取しなくてはいけない「必須アミノ酸」なのです。

ではアルギニンはどうかというと、大人の場合は「非必須アミノ酸」(体内で作ることができる)に分類されます。しかし子供の場合はほとんど作ることができないため、「準必須アミノ酸」もしくは「必須アミノ酸」に分類されます。つまり子供は体内での生成だけに頼ると、アルギニン不足に陥るのです。
※大人の場合も、ストレス負荷やケガ・病気によりアルギニン不足となります。

アルギニンと骨や身長の関係って?

身体の各部位に運ばれる栄養素のアミノ酸。しかしアルギニンはなぜ身長や成長に関連づけられるのでしょうか。その答えは「成長ホルモン」にあります。

成長ホルモンとは、主に脳下垂体から分泌されるホルモンのひとつ。そして成長ホルモンの働きといえば文字通り、細胞組織の成長を促すことであり、「骨が伸びる」成長においても大きな役割を果たします。「骨が伸びる」とは、つまりは身長が伸びることであることから、成長ホルモンの分泌は身長アップには欠かせない要因なのです。

ではアルギニンは成長ホルモンとどのような関わりがあるのでしょうか。実はアルギニンは、脳下垂体を刺激することで成長ホルモンの分泌を促す働きがあるのです。そのため直接的にアルギニンが骨を伸ばす訳ではありませんが、結果的にアルギニンは骨を成長させ、身長を伸ばすためには必要不可欠な成分なのです。

カルシウムと骨や身長の関係って?

昔から「骨や歯の健康」と関連づけられている印象のカルシウム。たしかに体内のカルシウムは、その99%が骨や歯に存在しているため、正しい認識といえるでしょう。

しかしカルシウムの働きは、骨を硬く丈夫にすること。そのため「骨が伸びる成長」、つまり「身長の伸び」という面から見れば、カルシウムの役割はあまり期待できないのです。

ただし骨密度が高い元気な骨でなければ、もろく折れやすくなってしまい、将来的にも骨粗しょう症になる恐れがあります。そのため「骨を丈夫に育てる」という意味において、カルシウムもきちんと摂取する必要はあります。

身長を伸ばすにはアルギニン

「身長を伸ばす」目的では、アルギニンの方がカルシウムよりも効果が期待できる成分です。しかしアルギニン、カルシウムの両方とも、成長期の子供が元気にすくすくと成長するには必要な栄養素。

キャッチボールをする親子

高身長を目指してアルギニンを積極的に摂取しつつ、丈夫な骨づくりのためにカルシウムも忘れないようにしましょう。